うみにいったライオン|作品紹介
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うみにいったライオン|実際に読んだ感想とレビュー
ライオンって泳げるの?
『うみにいったライオン』は、読んだ瞬間から「え、どういう状況?」とツッコミたくなる、不思議で楽しい絵本です。
冒頭の1ページ目から、巨大なライオンが椅子にどっしり腰掛け、本を読んでいます。そして、そのライオンに男の子が普通に話しかけるという、なんともシュールな光景。
「ライオンが家の中で読書してる!?」
そんな疑問を抱く間もなく、男の子はライオンに「泳げる?」と質問します。するとライオンは、自信満々に「泳げるにきまってるさ! 教えてあげようか?」と返事をします。
この勢いのよさに、「頼もしいライオンだな」と思うのですが、ここから雲行きが怪しくなっていきます。
二人は一緒に海へ向かいますが、肝心のライオンはなぜか泳ぎ方を教えてくれません。海辺で落ち着かない様子を見せたり、話をそらしたりと、どうにも挙動が不自然です。
しびれを切らした男の子が「泳ぎを教えてくれるって言ったよね?」と問いかけると、ライオンはついに観念します。
「ごめん。実は泳げないんだ。」
まさかの告白です。見栄を張ってしまったライオンですが、その困ったような表情がどこか憎めず、思わず笑ってしまいます。
その後は浮き輪を膨らませて、一緒に海で思いきり遊びます。泳ぎを教えることはできなかったけれど、一緒に楽しい時間を過ごしたことで、二人にとって素敵な夏の思い出になったことが伝わってきます。
物語はシンプルで文章量も少なく、小さなお子さんでも最後まで飽きずに楽しめる内容です。垂石眞子さんの柔らかな色合いのイラストも作品の雰囲気によく合っていて、特にライオンの表情はとても豊か。強そうなのに少し情けなくて、見ているだけで愛着が湧いてきます。
そして、達也くんは事もあろうか読み終えたあとにふと考えてしまったのが、「ライオンって海に入ったらたてがみはどうなるんだろう?」ということ。
あの立派なたてがみは、水に濡れたらぺたんこになってしまうのでしょうか。それとも意外と平気なのか。そんな現実的な疑問まで浮かんできますが、この絵本では細かいことは気にしないでください(笑)
むしろ、お子さんから「ライオンって本当に泳げるの?」「海って平気なの?」なんて質問が飛んできたら、一緒に図鑑で調べてみるのも面白いでしょう。
達也くん的には笑えて、共感できて、最後はほっこり。見栄を張ってしまうライオンの姿を通して、「素直になることも大切なんだな」と感じられる、親子で楽しめるユーモアたっぷりの絵本でした。

ずぶぬれになったライオン、ほっそりして貧弱に見えたり・・・?

らいおんはおふろきらいなんじゃないの?





