子ネコのスワン|作品紹介
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子ネコのスワン|実際に読んだ感想とレビュー
小さな命が幸せをつかむまで
『子ネコのスワン』は、捨てられた一匹の子猫が新しい家族と出会うまでを、子猫自身の視点から描いた絵本です。
物語は、段ボール箱の中で目を覚ましたスワンが、お母さんや兄弟たちの姿が見当たらないところから始まります。
必死に鳴きながら探し回りますが、返事はありません。お腹を空かせたスワンは、ゴミをあさりながらその日その日を生き延びていきます。
まだ幼い子猫にとって、外の世界は危険だらけです。寒さや空腹、孤独に耐えながらさまよう姿は、文章こそ淡々としていますが、その状況を想像すると胸が締めつけられます。
そして、もう限界だと思ったその時、人間に保護されます。
その後は里親が見つかり、新しい家族のもとで穏やかな毎日を送るようになります。お腹を空かせる心配もなく、安心して眠れる場所があり、自分を大切にしてくれる人がいる。ようやくスワンは「家族」を手に入れることができました。
ストーリー自体は決して派手ではありません。しかし、「一匹の保護猫が幸せになる」というシンプルな展開だからこそ、読み終えたあとに温かい気持ちが残ります。
一方で、現実の動物たちを取り巻く環境を思い浮かべると、複雑な気持ちにもなります。
ニュースでは、無理な繁殖を繰り返されて心身ともに傷ついた犬や猫の話や、虐待によって人間を怖がるようになった動物の話を目にすることがあります。近年でも、繁殖犬に対して適切ではない医療行為が問題となった事件などが報じられ、命を軽く扱う悪質な業者の存在が社会問題となっています。
そうした現実を知っていると、『子ネコのスワン』のように保護され、優しい家族と巡り会える物語は、とても穏やかで希望に満ちた世界に感じられます。
もちろん現実は、この絵本のようにすべてが幸せな結末になるわけではありません。それでも、達也くんは「助けよう」と手を差し伸べる人がいるから救われる命があるんじゃないかと思います。
子ども向けの絵本ではありますが、「ペットを家族として迎える責任」や「保護猫・保護犬の存在」について考えるきっかけにもなるんじゃないかと達也くんは考えます。
動物が好きなお子さんはもちろん、命の大切さを自然な形で伝えたい家庭にもおすすめできる絵本です。読後には、スワンが安心して眠る姿を見て、「この子は本当に良かったね」と思わず声をかけたくなる、そんな優しい気持ちになれる作品でした。

むかーしむかし、捨て猫を飼う事ができないために見過ごした事があります。どうにかする事ができると良かったんですけどね…

すてられるのはかわいそう。すてたひとがすてられたらいいのに




