こうさぎとほしのどうくつ|読んだ本の紹介・レビュー【6冊目】【絵本】

4.0

こうさぎとほしのどうくつ|作品紹介

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  • 作:わたりむつこ
  • 絵:でくねいく
  • 出版社:のら書店
  • 対象年齢:3歳~5歳
  • 発売日:2016/7/15
  • ページ数:38P
  • 幼児向け読み聞かせ絵本

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こうさぎとほしのどうくつ|実際に読んだ感想とレビュー

幻想的な世界が広がる冒険絵本

『こうさぎとほしのどうくつ』は、美しいイラストと幻想的な物語が魅力の絵本です。

対象年齢は3歳以上としましたが、小さな子どもから大人まで楽しめる作品だと感じました。特に絵の美しさが印象的で、ページをめくるたびに物語の世界へ引き込まれます。

物語は、子ウサギたちが遊んでいる最中に嵐に遭い、雨風をしのぐためにある場所へ逃げ込むところから始まります。

不安な状況の中でたどり着いた先には、思いがけない素晴らしい景色が広がっています。その光景は子ウサギたちにとって特別なものであり、驚きや感動が伝わってくる場面となっています。

現実の生活の中では、嵐から逃げ込んだ先で幻想的な景色に出会うような経験はなかなかありません。しかし、だからこそ絵本ならではの魅力があります。

日常では体験できない出来事を通して、子どもたちは想像力を膨らませ、物語の世界を自由に楽しむことができます。読みながら「もし自分だったらどうするかな」「どんな景色が待っているんだろう」と考える時間も、この作品の楽しさの一つだと思います。

また、この絵本には小さな冒険の魅力が詰まっています。見知らぬ場所へ足を踏み入れることや、暗闇の中を進むことは少し勇気が必要です。しかし、その先に新しい発見や感動が待っているという体験は、子どもたちの知的好奇心を刺激してくれます。

幼少期にこうした冒険の物語に触れることで、「知らないことを知りたい」「新しい場所へ行ってみたい」という前向きな気持ちが育まれるのではないでしょうか。(達也くんが幼少期に読んでいたら冒険に出ていたかもしれません)

我が家でも子どもたちに読み聞かせをしてみましたが、とても反応が良かった一冊です。物語の展開に興味を持ちながら聞いており、特に印象的な場面では目を輝かせながらページを見つめていました。読み終わった後も内容について話したり、印象に残った場面を振り返ったりしており、物語の世界をしっかり楽しんでいる様子が伝わってきました。

そして何より、この作品の大きな魅力はイラストです。一枚一枚がまるで絵画のように美しく、細部まで丁寧に描き込まれています。

背景や光の表現、自然の描写などに作者のこだわりが感じられ、眺めているだけでも楽しめます。物語を読むだけでなく、絵をじっくり鑑賞する楽しみがあるのも本作の特徴です。子どもだけでなく、大人が見ても思わず見入ってしまうほどの完成度があります。

こうさぎとほしのどうくつ』は、冒険することの楽しさや、新しい発見に出会う喜びを優しく伝えてくれる絵本です。美しいイラストと心に残る物語が見事に調和しており、読み聞かせにもぴったりです。

想像力を育みたいお子さんや、美しい絵本が好きな方にはぜひおすすめしたい一冊です。

達也
達也

達也くん的には絵と話の両方で楽しめた作品。ウサギたちの感動を一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。

たーちゃん
たーちゃん

どうくつのなかがきれいだった!どうくつのなかまでかけるってすごい!

達也の深読み!

画家「でくねいく(出久根育)」さんはチェコ在住の世界的な実力派! 記事の中で「まるで絵画のように美しい」と絶賛していただきましたが、それもそのはず。絵を担当している出久根育さんは、絵本の本場とも言われるチェコ・プラハに在住し、国際的な絵本原画展(ブラティスラヴァ世界絵本原画展)でグランプリを受賞したこともある世界的な画家・絵本作家さんです。 日本の絵本にはない、どこかヨーロッパの伝統的な空気感や、深みのある幻想的な光のグラデーションが表現されているのは、現地の空気の中で描かれているからこそなんですね。

「ピンチの後にご褒美がある」という心理的安心感 私のコメントで「冒険に出ていたかも」と書きましたが、このお話は「嵐という怖いピンチ」の後に「星の洞窟という最高のご褒美(美しい景色)」が待っている構成になっています。 幼児期にこうした物語を体験することは、「不安なことがあっても、その先にはきっと素敵な出会いや発見がある」というポジティブなメンタル(自己効力感やレジリエンス)を育むことにも繋がると言われています。ただの綺麗な絵本ではなく、子どもの心を強くしてくれる名作です。

大人も癒やされる「テンペラ画」のような重厚な質感 出久根さんの描く絵は、アクリルや水彩の良さを活かしつつ、どこか古典的な「テンペラ画(中世ヨーロッパの宗教画などに使われた技法)」のような落ち着いた輝きと重厚感を持っています。だからこそ、子どもだけでなく、大人がインテリアとして部屋に飾りたくなるような、高級感のある1冊に仕上がっているのが大きな魅力です。

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