きみにあえてよかった|読んだ本の紹介・レビュー【56冊目】【絵本】

4.0

きみにあえてよかった|作品紹介

  • 作:エリザベス・デール
  • 絵:フレデリック・ジュース
  • 訳:小川仁央
  • 出版社:評論社
  • 対象年齢:3歳以上向け
  • 発売日: 1997/9
  • ページ数:32P
  • 幼児向け読み聞かせ絵本

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きみにあえてよかった|実際に読んだ感想とレビュー

出会いの喜びと優しさを伝える感動の物語

『きみにあえてよかった』は、少年と愛犬とのかけがえのない時間、そして別れを乗り越えて前へ進む姿を描いた感動的な絵本です。ペットと暮らしたことのある方なら、きっと胸に響く物語ではないでしょうか。

物語の主人公は、一匹の犬と共に成長してきた少年です。遊ぶときも、嬉しいときも、悲しいときも、いつもそばには大好きな犬がいました。犬は単なるペットではなく、家族であり親友であり、少年にとってかけがえのない存在だったのです。

しかし、どれほど大切な存在であっても、いつかは別れの日がやってきます。犬は寿命を迎え、少年のもとを去ってしまいます。

突然訪れた別れに、少年は深い悲しみに包まれます。毎日一緒に過ごしていた存在がいなくなった喪失感は大きく、少年は泣き崩れ、ふさぎ込んだ日々を送ります。その姿はとても切なく、読んでいるこちらも胸が締めつけられる思いになります。

この作品が素晴らしいのは、単に悲しい別れを描くだけではないところです。時間が経っても少年の悲しみは簡単には消えません。しかしある日、他の家で飼われている犬が元気に遊んでいる様子を目にします。

その光景は、少年の止まっていた心を少しずつ動かしていきます。

大好きだった犬を忘れたわけではありません。思い出が薄れたわけでもありません。それでも、悲しみだけを抱えて生きるのではなく、新しい一歩を踏み出したいという気持ちが芽生えていくのです。

そして少年は、お母さんにこう尋ねます。

「新しい犬を飼っていい?」

この一言には大きな意味があります。それは前の犬の代わりを求めているのではなく、愛犬との思い出を大切に抱えながら、新たな出会いを受け入れる準備ができたということだからです。

ペットとの別れを経験した人の中には、「新しい子を迎えるのは裏切りのような気がする」と感じる方もいるかもしれません。しかし、この絵本はそうではないことを優しく教えてくれます。

大切な存在との思い出は消えず、心の中に残り続ける。そして、その思い出があるからこそ、新しい幸せを受け入れることもできるのだと伝えてくれます。

フレデリック・ジュースさんによるイラストも印象的で、少年と犬が過ごした幸せな時間や、別れの悲しみ、そして再び前を向こうとする心の変化を丁寧に表現しています。言葉だけでは伝えきれない感情が絵からもしっかり伝わり、物語への没入感を高めています。

『きみにあえてよかった』は、ペットとの絆や別れ、そして再生を描いた優しい絵本です。悲しみの先にも未来があることを教えてくれるこの作品は、子どもだけでなく大人の心にも深く響く一冊でした。

タイトルの通り、「きみにあえてよかった」と心から思える大切な存在について考えさせられる、温かな物語です。

達也
達也

ペットが亡くなったら物凄く落ち込んでしまいます。昔飼っていた犬とかウサギが亡くなった時は結構ショックでした…。しかし、前向いて歩けるって事は良い事です。

たーちゃん
たーちゃん

せわできないからかったらだめっていわれてます!

達也の深読み!

世話をする事の責任 子どもに「お世話ができないなら飼っちゃダメ」と伝えるのは、なかなか酷な話ですよね。でも達也くんは特にはしっかりと子どもに教えないといけないと思います。「命を預かることの重さ」を教えるために必要な話だと思っています。でももし飼う事ができる家庭環境であれば、先にこの絵本を読んで「別れが訪れる」という事も認識させておいた方が良いのではないかと思います。可愛いから飼うだけではね…

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