ぎょうれつのできるケーキやさん|作品紹介
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ぎょうれつのできるケーキやさん|実際に読んだ感想とレビュー
達也くんの子どもらが大好きな「ふくざわゆみこ」さんの絵本です。
図書館へ行くと、ふくざわゆみこさんの作品を見つけた瞬間に「これ読む!」となるくらい、我が家ではすっかりおなじみの作者さんです( *´艸`)
今回の「ぎょうれつのできるケーキやさん」は、アリさんたちが主役のお話。
小さなアリさんたちが何かおいしいものはないかと探していると、空からチョコレートやワッフルのかけらが落ちてきます。
「なんで空からこんなものが落ちてくるんだ?」
ということで、その正体を確かめるために木を登っていくアリさんたち。すると、そこには丸太のテーブルがありました。そしてテーブルの上には、おいしそうなケーキやスイーツがずらり。食べているのは、いのししの親子です。
アリさんたちも気になります。
いのししの親子が食べ終わったあと、お皿に残っているものを見つけたアリさんたちは、「残りものならいいよね」とばかりにお皿へ乗り込んで、おいしくいただくことに。
ところが、ここからアリさんたちにとって大変なことが起こります。
お皿がそのまま洗い場へ運ばれてしまったのです。
小さなアリさんたちからすれば、皿の上から水が押し寄せてくるようなもの。
危うく溺れそうになるという、なかなかの大ピンチです。なんとか逃げ出したアリさんたちは、今度はケーキ屋さんの調理場へ。そこにはスイーツを作るための材料がたくさんあります。
飛び散った材料などを集めながら、アリさんたちも自分たちでスイーツを作ろうとします。
しかし、当然ながら勝手に調理場へ入っているわけですから、パティシエのアナグマさんに見つかってしまう。
「こらー!」
神成さんに追いかけられるのび太(イメージ)のように追い出されてしまいます。
アリさんたち、食べるだけでは飽き足らず、ついには調理場まで侵入してスイーツ作りを始めるんだから、なかなかの行動力。でも、ここで終わらないのがこの絵本の面白いところ。
お店のお客さんたちが落としていったスイーツのかけらを、アリさんたちは一生懸命に集めます。そしてその小さな食べカスを使って、自分たちなりのオリジナルスイーツを作ることに。
人間からすれば「食べカス」なのかもしれませんが、アリさんたちにとっては立派な材料。小さな体で一生懸命に集めて、工夫して、とうとう自分たちのスイーツを完成させます。
すると、そのスイーツを求めて小さなお客さんたちが集まってきます。気がつけば、お店の前には長い行列が!まさに「ぎょうれつのできるケーキやさん」です。
最初はただおいしいものを探していただけだったアリさんたちが、偶然手に入れた材料を使って自分たちのスイーツを作り、それがたくさんのお客さんに喜ばれる。
この流れがかわいらしくていいんですよね。
アリさんたちの頑張りを見たアナグマさんも、最後には今日はアリさんたちのために水撒きを取りやめることに。アリさんたちにとっては、これでゆっくりお店を楽しめるというわけです。
達也くん的にはこういう絵本は読んでいて楽しいです( *´艸`)
ふくざわゆみこさんの作品の魅力は、やっぱりイラストと平和な内容にあります。
ページいっぱいにたくさんのものが描かれていて、物語を追いかけるだけではなく、絵の中をじっくり眺めて楽しめるんです。ケーキやお菓子などのおいしそうな食べ物はもちろん、森の中の様子や動物たちの表情、小さなアリさんたちの動きまで細かく描かれています。
「このページには何がある?」
「ここにこんなものが描いてある!」
なんて探しながら読むのも楽しい。
特に小さな子供の場合、文章を全部理解できなくても、絵を眺めながら「あれは何?」「これ食べたい!」なんて会話が始まったりするので、読み聞かせとの相性もいいと思います。
我が家でも、こういう細かく描き込まれた絵本は子供が勝手にページをめくって絵を眺めていることがあります。
アリさんたちがちょっとした騒動を起こして、危ない目に遭ったり怒られたりするんだけど、最終的には自分たちで工夫してスイーツを作り、それをみんなが喜んでくれる。
「怒られて終わり」ではなく、ちゃんと最後に楽しいところへ着地する。このあたりも子供が安心して楽しめるポイントなのかもしれません。
達也くん家ではふくざわゆみこさんの絵本を何冊も読んできましたが、やっぱり安定した面白さがあります。
かわいい動物たち、細かく描かれた森の風景、おいしそうなケーキやスイーツ、そして子供が楽しめるちょっとしたハプニング。どこを見ても楽しめるので、読み聞かせをしている大人側も飽きにくい。
子供が「もう一回!」となるのもわかります。この絵本なら何回読んでもいいかな~と思える作品です。

イラストのクオリティが凄すぎますね。どうやったらこんな絵が描けるのやら…

おはなしがたのしいからあきないです!
達也の深読み!
「ぎょうれつのできるケーキやさん」物語の終盤、アナグマさんがアリさんたちの努力を認め、水撒きをやめて見守るシーンがあります。自分の調理場を荒らした「害虫」として排斥するのではなく、アリたちの熱意と成果を認めて「共存」を選ぶ姿はとても温かく描かれています。小さなお店(アリ)と大きなお店(アナグマ)が互いを尊重し合って共存する姿は、多様性を大切にする現代の視点からも深く心に刺さるポイントです。





