やぎのブッキラボー3きょうだい|読んだ本の紹介・レビュー【17冊目】【絵本】

3.5

やぎのブッキラボー3きょうだい|作品紹介

  • 作:ポール・ガルドン
  • 訳:青山南
  • 出版社:小峰書店
  • 対象年齢:3歳~5歳向け
  • 発売日:2005/8
  • ページ数:30P
  • 幼児向け読み聞かせ絵本

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やぎのブッキラボー3きょうだい|実際に読んだ感想とレビュー

『やぎのブッキラボー3きょうだい』は、昔話らしいスリルと緊張感が詰まった絵本です。ポール・ガルドンによる力強いイラストが印象的で、ページを開いた瞬間から独特の世界観に引き込まれます。

我が家では、まず表紙のヤギの顔に目を奪われました。大きな目でこちらを見つめる表情はかなりインパクトがあり、第二子は思わずびっくり。

怖がりながらも興味を持ったようで、「どんなお話なんだろう?」と逆に気になってしまいました。

実際に読んでみると、想像以上にハラハラする内容です。草を食べるために橋を渡ろうとする3匹のヤギたち。その橋の下には恐ろしいトロルがいて、通ろうとするヤギを食べようと待ち構えています。

ヤギたちは知恵を使いながら危機を乗り越えていきますが、そのやり取りには緊張感があり、「次はどうなるの?」と自然と物語に引き込まれます。

ただし、本作は近年の優しい雰囲気の絵本とは少し異なります。トロルは執ようにヤギを狙いますし、最後にはしっかりとした決着が描かれます。まさに昔話らしい「食うか食われるか」の世界観で、弱肉強食の要素が含まれています。そのため、小さな子どもによっては怖いと感じるかもしれません。

特にポール・ガルドンのイラストは迫力があり、トロルの表情や登場シーンはかなり印象的です。大人から見ると味わい深い絵ですが、怖い絵が苦手なお子さんの場合は泣いてしまう可能性もありそうです。我が家でも少し緊張しながら聞いている様子がありました。

一方で、この「怖さ」こそが物語の魅力でもあります。危険な相手に立ち向かい、知恵や勇気で乗り越えていく展開は昔話ならでは。近年の絵本ではなかなか味わえないドキドキ感があり、物語の面白さをしっかり感じることができます。

対象年齢は3歳以上の方が良いと思うのですが、実際には怖い表現にどれくらい耐性があるかによって印象は大きく変わりそうです。

怖い話や冒険物が好きなお子さんなら夢中になるかもしれませんし、反対に怖がりなお子さんには少し刺激が強いかもしれません。

昔話特有の緊張感と迫力あるイラストが魅力の『やぎのブッキラボー3きょうだい』。お子さんの性格に合わせて選びたい一冊ですが、ハラハラする物語が好きな子には強く印象に残る作品だと思います。

達也
達也

平和な本を希望している方には向いていません。動物とは言え争いがあるのでそういったのが苦手な方は控えた方がいいかも?

穏やかな絵本が好きな方にはおすすめできない作品です。

たーちゃん
たーちゃん

なんか怖かったのと意味がわからなかったよ!

達也の深読み!

前作『わっ』に続く、たーちゃんの「恐怖の小峰書店コンボ」(笑) 16冊目のレビューで紹介した井上洋介さんの『わっ』に続き、今回の17冊目も小峰書店の絵本ですね!たーちゃんが「怖かったし意味がわからない」と絶妙な拒絶反応を見せていますが、小峰書店は子どもの感情を激しく揺さぶるエッジの効いた名作を多く出版しています。たーちゃんちょっと怯えモードでした(笑)

昔話特有の「残酷さ」が持つ、本当の知育効果 達也くんのコメントで「弱肉強食」「平和な本を希望する人には向かない」と書きましたが、これは昔話の核心だと思います。 近年の絵本はトロルと友達になって終わるような優しいアレンジも多いですが、この古典的なスタイルでは「悪者はこてんぱんにされて終わる」という厳しい現実が描かれます。幼児期にこうした「勧善懲悪」や「恐怖を乗り越えるカタルシス(爽快感)」を絵本の中で疑似体験することは、子どもの心の防衛本能や、正義感を正しく育てるために必要なステップになるのではないかと。

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