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もりのかばんやさん|読んだ本の紹介・レビュー【168冊目】【絵本】

4.5

もりのかばんやさん|作品紹介

  • 作:ふくざわゆみこ
  • 出版社:Gakken
  • 対象年齢:3歳以上向け
  • 発売日:2020/5
  • ページ数:32P
  • 幼児向け読み聞かせ絵本
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もりのかばんやさん|実際に読んだ感想とレビュー

森で人気のカバン屋さんが舞台になっている絵本です。

お店を切り盛りしているのは、ハリネズミの店長ハリハリ。店内にはハリハリが作った色々なカバンが並んでいて、森の動物たちは自分の用途や好みに合わせて、それぞれお気に入りのカバンを選んでいきます。

図書館で借りた本を入れるためのカバンだったり、上にも下にもふたが付いているカバンだったり、羽根つきのリュックだったり、飾りを自由に付けられるカバンだったり。

「こんなカバンが欲しい」という動物たちの希望に合わせて、色々な形のカバンが登場します。

カバンなんて荷物を入れられればいいじゃないか……と思ってしまいそうですが、使う人によって必要な形や大きさは全然違うんです。

そんなハリハリのもとへ、ある日やってきたのが10匹の子豚を連れた豚のお母さん。当然ながら子どもが10匹もいれば、持ち歩くものも大量です。

哺乳瓶やオムツなど、必要な荷物がたくさんあるので、それらをまとめて入れられる大きなカバンが欲しい。

ところが、店にあるカバンでは条件に合いません。

特に哺乳瓶はカバンの中でぶつかってしまえば割れてしまう可能性があります。

達也くんも子育てしている立場だからこれは共感できます。「大きければカバンなんて何でもいい」というわけではないんです。

そこでハリハリは、既製品の中から無理やり選んでもらうのではなく、お母さん豚のために新しいカバンを作ることにします。

そして完成したのが、たっぷり収納できるキルトの特製カバン。

豚のお母さんも大喜びです。

それからも動物たちがそれぞれ抱えている「こんなカバンが欲しい」という要望を聞きながら、ハリハリは一つひとつ新しいカバンを作っていきます。

そして完成したカバンを動物たちが嬉しそうに使う。

そんな、森の中の小さなカバン屋さんを中心にしたほんわかした物語です。

カバンって結構すごいんですよ。

普段は当たり前のように使っているので、あまり深く考えることが無いと思いますけど、入れる物や使う人によって必要な機能が全然違う。特に子育て中なんて大きいから良いってわけでもない。

本を持ち歩きたい人なら本が入れやすい形がいいし、小さな子どもを連れて歩く人なら、オムツや着替え、飲み物などを大量に収納できるものが欲しい。

通園や通学に使うカバンだってそうです。

子どもが使いやすい大きさや形である必要がありますし、荷物の量も年齢によって変わってきます。

達也くんの家でも、子どもたちが幼稚園や小学校で使うカバンや巾着などを、これまで何度も作りました。

「これを入れるにはもう少し大きい方がいい」とか、「このサイズじゃ使いにくいな」とか、実際に使ってみると色々と気になるところが出てくるんですよね。

市販品を買えば簡単ではあるんですけど、どうしても「これだ!」というものが見つからないこともある。

そんなときは、自分で作ってしまうという選択肢もあるわけです。

この絵本を読んでいると、ハリハリのように「ないなら作ってしまおう」という考え方って、結構大切なのかもしれないなと思います。

もちろん、何でも自作する必要はありません。

今の時代は便利な商品がたくさんありますし、探せば大抵のものは見つかります。

でも、「もうちょっとこうだったらいいのにな」と思ったときに、自分で工夫してみる。

それだけでも結構楽しいものです。

そういえば、私も最近ソファーカバーが欲しいなって思ってました。

ところが、我が家のソファーにフィットする「コレッ!」というものがなかなか見つからない。

サイズが微妙だったり、形が合わなかったり、デザインが好みじゃなかったり。

「だったら生地を買って自分で作ってしまおうか?」なんて考え始めています。

……まぁ、そう思い始めてから実際に作るまでが長いんですけどね(笑)

「よし、作るぞ!」と思って生地を買ったところで満足してしまい、そのまま放置される可能性も十分にある( *´艸`)

でも、こういう小さな物作りの積み重ねが、いつか大きな作品につながるのかもしれません。

最初から大作を作ろうとすると「面倒くさい」「難しそう」となってしまいますが、小さなカバンや巾着のようなものから始めて、少しずつ経験を積んでいけばいい。

ハリハリも、動物たちの「こういうカバンが欲しい」という声を一つひとつ聞きながら、その人に合ったものを作っています。

ただ商品を売るだけではなく、使う人のことを考えて形にしていく。

そこに、このカバン屋さんの人気の秘密があるんでしょう。

子どもと一緒に読むと、色々なカバンを見ながら「これなら何を入れたい?」なんて話をするのも楽しそうです。

カバンそのものに興味を持つだけではなく、「誰が、何のために使うのか」というところまで考えてみると、身近な道具にも色々な工夫が詰まっていることに気付けます。

「もりのかばんやさん」は、そんな身近なカバンを題材にした、優しくてほのぼのした絵本でした。

そして私も、そろそろソファーカバーを何とかしなければ……。

小さいものからコツコツ作っていけば、いつかは大作が完成する!

……と、自分に言い聞かせておきます( *´艸`)

達也
達也

ふくざわゆみこさんの作品はほんと優しい。優しくて優しくてとろけてしまいそうです

たーちゃん
たーちゃん

ぼくえがすきっ

達也の深読み!

もりのかばんやさん」特に象徴的なのが、10匹の子豚を連れたお母さん豚のエピソードです。ここ重要です。大量の荷物や割れやすい哺乳瓶など、既製品では対応しきれない課題に対して、ハリハリは「既製品の中から妥協してもらう」のではなく、「相手の暮らしを想像して新しいものを作る」選択をします。

世の中のお父さん、ここはほんと重要です。「カバン(リュック)だったらなんだっていいじゃん」「入ればいいじゃん」の考え方は棄てましょう。本当に大切なのはメインで子育てをしているお母さんが心から使いやすいと思うものをちゃんと選ぶ事です。それが子育てに一番のポイントです。そこにケチはダメですよ。

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