もりのとしょかん|作品紹介
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もりのとしょかん|実際に読んだ感想とレビュー
本が好きな動物たちが集まる森の図書館
これは・・・達也くんがすごくイイ絵本だと思った。
話がしっかりしているし、イラストもかわいらしい。全体的にほんわりとした優しい雰囲気があって読んでいるこちらまで穏やかな気持ちになってくるような作品です。
物語の舞台は、図書館でも何でもない森の中にある杉の木の家。そこには、本を読むことが大好きなフクロウさんが暮らしています。
ある日、フクロウさんの家に小さくてかわいい「うさぎの子」と「きつねの子」がやってきます。二人はフクロウさんの家を覗き込み、家の中にたくさん並んでいる本を見て、「いいなぁ、本がいっぱいある」と興味津々。
そりゃあ、本が大量に並んでいたら気になりますわな( *´艸`)するとフクロウさんは、「しずかに本が読めるなら入れてあげよう」と二人を家の中へ招き入れます。
ここから少しずつ、フクロウさんの家が変わっていくんです。二人は本を読むことが楽しくなり、それから毎日のようにフクロウさんの家へ通うようになります。そのうち、森の動物たちが二人に「どこへ行くの?」と尋ねるようになり、二人がフクロウさんの家で本を読んでいることを話す。
すると今度は、その話を聞いたほかの動物たちも興味を持ってフクロウさんの家へやってくるようになります。本好きの動物がどんどん集まってくるわけです。
最初はただの「本がたくさんあるフクロウさんの家」だったのに、いつの間にか本を読むために動物たちが集まる場所になっていく。
そして、ここからがまた面白い。
動物が増えてくると、「どこに何の本があるのかわからない」という問題が出てきます。そこで案内図を作る。
本を読んでいると眠くなってしまう動物もいる。じゃあ、眠くなったら休める場所を作ろう。
読み聞かせが得意な動物もいる。それなら読み聞かせをする場所を作ろう。
さらに、本を読むときに声を出してしまう動物もいる。「静かにしなさい!」と追い出すのではなく、外でも読める場所を用意してあげる。
こうやって、フクロウさんの家は少しずつ「本を読むための場所」として整えられていき、最終的には本当の図書館のような場所になっていきます。
これがなんともイイんです。
普通なら「図書館なんだから静かにしてください」とか、「ルールを守れないなら入れません」となりそうなところ。
もちろん、静かに読むことが必要な場所ではルールも大切です。でも、この絵本では「できないからダメ」で終わらせないんですよね。静かに読めないなら、どうすればその動物も本を楽しめるのかを考える。眠くなったらどうする?読み聞かせをしたいならどうする?本を探せないならどうする?一つ一つの困りごとに対して、「じゃあ、こうしてみよう」と解決策を考えていく。
これがすごく優しい。こういう考え方って子どもにも大切なんじゃないかなと思います。
「それはダメ!」「そんなことしちゃいけない!」と否定するだけなら簡単です。
でも、「どうすればできるかな?」と考えるのは少し難しい。相手の行動をそのまま肯定するというよりも、その人がやりたいことを尊重しながら、別の方法を考えてあげる。そういう柔軟な考え方が、この絵本の中には自然に描かれているように感じました。
本が好きという共通点だけで、いろんな動物が集まってくるのもいいんですよね。最初はうさぎときつねだけだったのに、話を聞いた動物たちがどんどん加わってくる。
「本が好き」というだけで仲間が増えていく。こういう場所が本当に森の中にあったら、かなり楽しそうです( *´艸`)
そして何より、ふくざわゆみこさんの絵がかわいい。動物たちの表情が柔らかくて、本を読んでいる姿も実に良い。本棚や家具、森の風景なども丁寧に描かれていて、ページを眺めているだけでも楽しい作品です。
読み聞かせをする場合もストーリーを追うだけではなく、達也くん的には「この動物は何をしているんだろう?」なんて絵の中を探しながら読むのも面白い。
かわいい動物たちが集まってくる様子を見ているうちに「自分も図書館に行ってみたい」と思ってくれるかもしれません。
それにしてもフクロウさんはかなり太っ腹。普通なら「ちょっと待って!ここ私の家なんだけど!」となりそうなところを、みんなが本を楽しめるように工夫していく。
なかなかできることではありません( *´艸`)
こういう絵本を子どものころから読んでいたら、「できないから終わり」ではなく、「じゃあ、どうすればできる?」と考える癖が身につくかもしれません。もちろん絵本一冊で考え方がガラッと変わるわけではありません。
こういう物語を何度も読んでいるうちに、相手の立場を考えたり、別の方法を探したりする考え方が自然と身についていけば、それはそれで素敵なことだと思います。
『もりのとしょかん』は、本が好きな動物たちのほのぼのとした物語でありながら、「違うからダメ」ではなく「どうすれば一緒に楽しめる?」と考えることの大切さも感じられる絵本です。達也くんのおすすめです( *´艸`)

ふくざわゆみこさんの絵本はとにかく優しい。優しさで溢れています

ふくざわゆみこさんのえほんで、すきなえほんがたくさんありますっ!
達也の深読み!
図書館という公共の場で「騒ぐ子を排除する」のではなく、「声を出して読める屋外スペースを作る」というアプローチは、現代のダイバーシティ(多様性)やインクルーシブな環境づくりの発想そのものです。ルールに人間を縛り付けるのではなく、人間の特性に合わせて環境を変えていくフクロウさんのアイデアは、大人の社会組織や子育てにおいても非常に学び深い視点と言えます。
「もりのとしょかん」のような考え方が世の中の未来を育むものだと達也くん的には思いますが、なかなか頭の堅い人が多い世の中なのですんなりとはいきません。古い時代から新しい時代への改革がどこかで必要でしょう。





