のんびりやのコアラ|作品紹介
- 作:レイチェル・ブライト
- 訳:安藤サクラ(あんどうさくら)
- 出版社:トゥーヴァージンズ
- 対象年齢:3歳以上向け
- 発売日:2022/7
- ページ数:32P
- 幼児向け読み聞かせ絵本
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のんびりやのコアラ|実際に読んだ感想とレビュー
「のんびりやのコアラ」は、俳優の安藤サクラさんが翻訳を担当した絵本です。以前読んだ「ライオンのこころ」に引き続き、今回も安藤サクラさんの訳した作品。安藤サクラさんが絵本の翻訳をしているというのも、なんとなく面白いですよね。
この「のんびりやのコアラ」。タイトル通り、とにかくのんびりしています。のんびりしすぎだろ!と思うくらいに、ずーっと木の上。
コアラは木の上で過ごすのが大好き。仲間の動物たちが呼び掛けても、なかなか木から降りてきません。
「一緒に遊ぼうよ」と誘われても降りない。雨が降っても降りない。風が吹いても降りない。
どんな状況になっても、とにかく木にしがみついたまま。もう完全に「ここが俺の居場所です」状態です。仲間たちからすると、せっかく誘っているのに全然出てきてくれない。でも、コアラ本人からすれば、木の上にいることが一番安心できるんでしょう。
木の上にいれば安全。慣れ親しんだ場所にいれば安心。わざわざ危険を冒してまで下に降りる必要なんてない。
そう考えてしまう気持ちも、なんとなく分からなくはありません。誰だって知らない場所に行くより、慣れた場所にいたほうが安心しますから。しかし、そんなコアラに、とんでもない出来事が起こります。
なんとキツツキが、コアラのしがみついている木を突き始める!
「おいおいおいおい!」と、読んでいるこっちがツッコミたくなる展開です。
コアラは木から降りようとするどころか、木にしがみついたまま。キツツキは容赦なく木を突く。コアラは少しずつ地面へ近付いていく。もちろんコアラからしたら大事件です。
今まで安心して暮らしていた木が、どんどん倒れていく。地面が近付いてくる。
怖い。逃げたい。でも、どうすることもできない。
そしてとうとう木が折れて、コアラは地面へ落ちてしまいます。大勢の仲間たちが見守る中、コアラが目を開ける。すると、目の前には仲間たちがいました。
そして仲間たちが差し出した手を、コアラは握り返します。そこから、今までとは違う世界が始まります。今までずっと木の上にいたコアラが、地面の上を仲間たちと一緒に走る。飛び回る。
これまで知らなかった世界を感じる。「こんな世界があったんだ!」というような、新しい発見がコアラを待っているわけです。
なるほどな~。こういう話、子ども向けの絵本として読むと「一歩踏み出してみよう」というメッセージが分かりやすいですね。
慣れた場所にずっといるのは安心です。失敗することも少ない。怖い思いをすることもない。
でも、そこから一歩外に出てみれば、今まで知らなかった景色が見えることもある。もちろん、何でもかんでも外へ出ればいいという話ではありません。家にいることが好きな人もいるし、一人で過ごすことが好きな人もいる。それはそれでいいと思うんです。
ただ、「怖いから」「面倒だから」「知らないから」という理由だけで、最初から可能性を閉じてしまうのはちょっともったいない。このコアラを見ていると、そんなことを考えさせられます。
とはいえ、現代の大人に置き換えて考えると、いろいろ余計なことまで考えてしまいますけどね(笑)。
例えば自室にこもってオンラインゲームばかりしている人。もちろんオンラインゲームが悪いわけじゃない。家の中で楽しめることもたくさんあります。でも、達也くんはそれだけで世界が完結してしまうのも、ちょっともったいない気がする。
知らない土地へ行ってみる。知らない人と話してみる。今までやったことのないことをやってみる。
そうすると、意外なところから面白いものが見つかるかもしれない。
オンラインゲームの中でパラダイスを探すのもいいけれど、いっそのこと自分自身が知らない土地へ冒険に出てしまったほうが、もっと面白い世界が待っている可能性だってありますからね。
達也くんは家でゴロゴロするのも大好きですが( *´艸`)
「のんびりやのコアラ」は、そんな「安心できる場所から一歩踏み出すこと」を優しく描いている絵本です。
絵本なので子ども向けのシンプルなお話ではありますが、大人が読んでも「自分は最近、新しいことをしているかな?」と考えさせられるところがあります。
子どもに「新しいことにも挑戦してみよう」と伝えるだけではなく、大人自身もたまには慣れた場所から出てみる。そう考えると、このコアラの物語は大人にも刺さるのではないでしょうか。
ほんわかしながらも意外と奥深い絵本でした( *´艸`)

のんびりしているけども芯はしっかりと?!

たまにぼくコアラになるよっ
達也の深読み!
コアラが頑なに木から降りようとしなかったのは、心理学でいう「現状維持バイアス」の完璧な例かもしれません。 人間も「今の環境がベストではない」と分かっていても、「未知の恐怖」を恐れて変化を避けようとしますよね。新しい趣味を始めるのも、職場を変えるのも、部屋の模様替えすら面倒に感じるのはこのせいです。 コアラにとってのキツツキのように、時に「強制的な外部からのトラブル」がないと、人間もなかなか自分の「安全地帯」から抜け出せないのかも?
心理としては人は安心を求めるわけですけどね。ちょっと違う観点ですがスーパーマーケットで






