ぼくしごとにいくんだ|作品紹介
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ぼくしごとにいくんだ|実際に読んだ感想とレビュー
働く人への憧れが詰まった、ほのぼのお仕事絵本
1987年に発刊された絵本でそうとう古い作品ですが、本だからずーっと存在するんです。貴重だわ。
物語の舞台は自動車整備工場。主人公は整備工場が大好きな小さな男の子です。
毎日のように工場へ通い、お兄さんたちが車を修理する様子をじっと見つめています。
ある日、お兄さんは危ないから離れて見ているよう男の子に声をかけます。すると男の子は誇らしげに、「今日は働きにきたんだ!」と答えます。
その言葉を聞いたお兄さんは男の子の気持ちを受け止め、「それじゃあ少し手伝ってもらおうか」と仕事を任せることに。
部品を運んだりウエス(布)を持ってきたり、エアホースを準備したり。
さらにはエンジン音を一緒に確認する場面まであり、小さな助手として大活躍します。
もちろん本格的な整備をするわけではありません。
それでも「仕事を任せてもらえた」という経験は、男の子にとって何より嬉しかったのでしょう。
家へ帰ると、「ぼく、車を直したんだ!」と自慢げに話す姿がとても微笑ましく描かれています。
子どもは大人が思っている以上に本物の仕事に興味を持っている。おもちゃの工具セットも楽しいですが本当に働いている整備士さんを見ると、その真剣な姿に憧れるもの。
「自分もやってみたい!」
そんな純粋な気持ちを、この絵本はとても自然に表現しています。働く人の姿を見ることは、将来の夢を育てるきっかけにもなるでしょう。
自動車が好きな子はもちろん、「お仕事絵本」が好きな子にもおすすめできる内容です。
ただ、読んでいて私の頭に浮かんでしまったのは、近年大きなニュースになった自動車整備業界の不祥事でした(笑)
この整備工場は間違いなく真面目な整備工場。壊れた車を丁寧に直し、お客さんのために一生懸命働く整備士さんたちが描かれています。
達也くんは「この工場はビッグモーターじゃないな。」と思ってしまいました(笑)。
もしそうだったら、「壊れていない場所まで壊して修理費を請求していたのでは…。」などと、ついついブラックな妄想を達也くんはしてしまいます(笑)もちろん、この絵本にはそんな要素は一切無し。
純粋に「仕事って楽しい」「人の役に立つってうれしい」という気持ちが描かれています。
むしろ、こういう誠実に働く大人の姿こそ、子どもたちには見て育ってほしいもの。
『ぼくしごとにいくんだ』は、自動車整備工場を舞台に、小さな男の子が仕事のお手伝いを通して成長する様子を描いた心温まる絵本です。
派手な展開はありませんが、「働くって楽しい」「人の役に立つってうれしい」という気持ちがしっかり伝わってきます。車好きの子どもはもちろん、将来の仕事に興味を持ち始める年頃の子にもぴったり。
読み聞かせをしながら、「お父さんやお母さんも毎日お仕事を頑張っているんだよ」と話してあげるきっかけにもなるかもしれません。

ビッグモーターの不正はすごいニュースだった

ひきょうものはぼくがゆるさないぞっ
達也の深読み!
『ぼくしごとにいくんだ』で特に印象的なのは、自動車整備工場のお兄さんたちの対応。幼い子どもが現場に来たら、忙しい大人なら「危ないからあっちに行っててね」と遠ざけてしまいがちです。しかし、この絵本のお兄さんは違います。男の子の「働きにきたんだ!」という真剣な眼差しを受け止め、「それじゃあ少し手伝ってもらおうか」と一人のパートナー(小さな助手)として仕事を任せます。これはこれで子どもの心を成長させる手助けになります。
が、これは昭和の時代の話と昭和の時代の考え方。残念ながら令和における現代社会では「怪我をさせたら責任問題」なのでこのお兄さんが親の許可なく勝手に仕事をさせたり仕事場に立ち入らせて万一何かケガをさせた場合、損害賠償請求をされてしまいます。「危ないからあっちに行っててね」が正しいのかもしれない。






