バムとケロのもりのこや|作品紹介
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バムとケロのもりのこや|実際に読んだ感想とレビュー
秘密基地づくりが想像力を育てる大人気絵本
島田ゆかさんの「バムとケロ」シリーズは、子どもだけでなく大人にも根強い人気があります。
物語はバムとケロが森の中で古びた小屋を見つけるところから始まります。
「ここを自分たちの秘密の小屋にしよう!」
そう思い立った二人は掃除道具や修理道具、ペンキなどを運び込み何度も森へ通います。
壊れた場所を直し、汚れを落とし、壁を塗り替え、少しずつ小屋が生まれ変わっていく様子は本当に秘密基地を作っているようなワクワク感があります。
完成した小屋で星を見る会を開こうと準備を進める二人。しかし朝早くから作業を頑張り続けていたせいで肝心の星を見る前に眠ってしまいます。そして目を覚ますと、小屋の中には森の動物たちが大集合。
「秘密基地だったはずなのに、秘密じゃなくなってる!」
思わず笑ってしまうような展開ですが、どこか微笑ましくバムとケロらしい優しい世界観が広がっています。
この絵本を読んでいて感じたのは、子どもは完成品よりも作る過程そのものを楽しむということ。大人は完成形をイメージして効率よく進めようとします。
「こうした方が早い」
「そこは意味がない」
「時間がもったいない」
そんな風に考えてしまいますが子どもは違います。
木を拾ってきたり、石を運んだり、枝を並べたり。完成するかどうかなんて実はそれほど重要ではなく、工程が重要。
「どうする?」
「ここに置こう!」
「もっと大きくしよう!」
そんな相談をしながら試行錯誤する時間そのものが最高に楽しい。実際、少し前に公園で子どもたちが木の杭やブロックを一生懸命運んで、秘密基地らしきものを作っている姿を見かけました。
完成してみると「秘密基地」というより、何が何だか分からない状態でしたが(笑)、本人たちは大盛り上がり。
あの時間こそが想像力や発想力、協調性を育てているのだと思います。
この絵本を読みながら、達也くんが自分の子ども時代も思い出しました。工事現場の資材置き場の近くにあった空き地で、友達と秘密基地を作って遊んでいた記憶があります。何を作るのか相談して、木を集めたり段ボールを持ち込んだり。
完成度は低くても、毎日そこへ行くこと自体が楽しかった。ところが大人になると、どうしても合理性を優先してしまいます。
「時間がない」
「面倒だから」
「意味があるの?」
「あとでやろう」
そんな言葉が先に出てしまい、行動する前にブレーキをかけてしまうことが増えていきます。
休日の公園でも、子どもが元気いっぱい遊んでいる横で、大人はベンチに座ってスマートフォンを見ている光景をよく目にします。
もちろん休憩も必要ですが、子どもの頃の「とりあえずやってみよう!」という気持ちは、いつの間にか薄れてしまうものなのかもしれません。
だからこそ、この絵本は子どもだけではなく大人にも何かを思い出させてくれる作品だと思います。達也くん的には読み聞かせにもおすすめで細かく描き込まれたイラストは何度読んでも新しい発見があり、「ここにこんなものがあった!」と親子で探す楽しみもあります。
シリーズ作品ならではの遊び心も満載で、読むたびに新しい面白さを見つけられるのも魅力。

秘密基地はロマンだよ

ぼくもいつかつくる!
達也の深読み!
日常の中で子どもが何かを作り始めたり、一見意味のなさそうな行動を繰り返していたりするとき親はついつい口出ししたくなります。
「そんなことしたら汚れるよ」「後で片付けが大変だからやめなさい」「こうやった方が早いよ」
この絵本を読むと「効率や成果を求めず、ただ夢中になる時間を一緒に面白がる」ことの大切さに気付かされます。大人はちょっと見守って子どもが「できた!」と笑ったときに一緒に喜んであげる。そんな余白を持つことが、親にとっても子どもにとっても豊かな時間につながるのではないでしょうか。汚すと洗濯が大変とかケガしたら病院に連れていくのが大変とか。まぁだいたいは親の都合です。





