リサとガスパールのであい|作品紹介
- 作:アン・グットマン
- 絵:ゲオルグ・ハレンスレーベン
- 訳:石津ちひろ(いしづちひろ)
- 出版社:ブロンズ新社
- 対象年齢:3歳以上向け
- 発売日:2023/5
- ページ数:28P
- 幼児向け読み聞かせ絵本
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リサとガスパールのであい|実際に読んだ感想とレビュー
ケンカから始まる二人の友情
『リサとガスパールのであい』は、人気シリーズ「リサとガスパール」の原点ともいえる作品です。
これまでシリーズを読んできた方なら、「どうやって二人は仲良くなったの?」と気になっていた方もいると思います。この作品では、その出会いと友情が育まれるまでがガスパールの視点で描かれています。
物語は新学期の学校から始まります。
先生が転校生としてリサを紹介し、新しい学校生活がスタートします。しかし、クラスのみんなから「リサとガスパールは兄弟みたいだね」とからかわれたことをきっかけに、ガスパールはだんだん不機嫌になっていきます。
「ぜんぜん似てない!」
と強く否定するガスパール。
子どもらしい意地や照れもあるのでしょうが、そこから二人の関係はぎくしゃくしたものになってしまいます。
休み時間には「ケンケン」で100メートル競走をすることになり、チーム分けが行われます。ガスパールはリサを仲間に入れたくなくてわざと外そうとします。しかし先生から「リサのことを忘れていない?」と声を掛けられ、結局は同じチームに。
さらにガスパールは、「きみのせいで負けたらただじゃすまないからね」なんて意地悪な発言も浴びせます。
ところがレースが始まると、リサはむちゃくちゃ速くてぶっちぎりゴール。その活躍のおかげでチームは見事に勝利します。
この出来事をきっかけにガスパールの気持ちは少しずつ変わり、二人は一緒に過ごす時間が増えていきます。
授業では隣同士の席になり、最後にはお互いのマフラーを交換するほどの仲良しに。最初は反発し合っていた二人が相手の良さを知ることで少しずつ距離を縮めていく姿は、微笑ましく描かれています。
子どもの世界では第一印象だけで苦手意識を持ってしまったり、照れ隠しで意地悪な態度を取ってしまったりすることは珍しくありません。
でも、一緒に遊んだり協力したりする中で、お互いを理解して友達になっていく。そんな「友情が生まれるきっかけ」が自然に描かれているので、子どもにもわかりやすい物語になっています。
この作品を読んで改めて思ったのは、私は意外とリサとガスパールのことを知らなかった。シリーズはいくつか読んでいましたが、二人がどうやって親友になったのかを知ることができて、色々な意味で愛着が湧きました(笑)
しかし達也くんが気になるのが・・・リサとガスパールって、一体何者?(笑)
学校には普通の人間の子どもたちが通っていますが、その中にリサとガスパールだけが、ごく自然に混ざっています。
犬のようにもウサギのようにも見える不思議な姿ですが、誰もそのことを気にしていない?シリーズではあえて正体を明かさない設定になっているので、「何の動物なんだろう?」と考えながら読むのも、この作品ならではの楽しみ方かもしれません。
結局のところ、リサとガスパールは「リサとガスパール」という特別な存在。細かいことは気にせずその世界観を楽しむべきなのでしょう。
友情や思いやり、そして相手を知ることの大切さを優しく教えてくれる一冊です。達也くん的にはシリーズをこれから読み始める方にも、リサとガスパールが好きなお子さんにも、ぜひおすすめしたい作品です。

人間だと面白くないからあえて犬みたいなキャラクターにしたら読み易いと思ってのキャラ設定?なんでしょうかね

おもしろいからきにしてないひとのほうがおおいのかも?
達也の深読み!
「異物」をそのまま受け入れる世界観が教える、本当のダイバーシティ 「誰も彼らの正体を気にせず、普通に学校に通っている」というイビツで優しい設定こそがこの絵本の最大の深み。 彼らが何者であるかの説明は一切なく、ただ「リサ」であり「ガスパール」という個として存在し、周囲もそれをごく自然に受け入れています。 「普通とは違うもの」を排除せず、かといって特別視もせず、ただ同じ教室で一緒に学ぶ。これって、現代社会が目指している「多様性の尊重(ダイバーシティ)」の究極の形なのかもしれない。細かい設定を語らない潔さの中に、他者を受け入れることの本当の意味がそっと隠されている、大人が読んでもハッとさせられる名作だと達也くんは思います。





