わたしがかわるみらいもかわる SDGsはじめのいっぽ|作品紹介
- 作:原琴乃
- 絵:MAKOオケスタジオ
- 出版社:汐文社
- 対象年齢:3歳以上向け
- 発売日:2020/6
- ページ数:36P
- 読み聞かせ絵本
- 学習向けの本
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わたしがかわるみらいもかわる SDGsはじめのいっぽ|実際に読んだ感想とレビュー
子どもと考えるSDGs入門
数年前からニュースやテレビなどでよく耳にするようになった「SDGs」。
正式には「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」というものですが、「そもそもSDGsって何?」という人も多いと思います。
横文字で言われた瞬間に、なんとなく難しそうに感じるんですよね。
SDGsには17の目標があり、さらに細かく169のターゲットが設定されています。
……。
全部言えますか?私は言えません( *´艸`)
『わたしがかわる みらいもかわる SDGsはじめのいっぽ』は、そんな難しく感じやすいSDGsについて、子どもにもわかりやすく伝えるための入門絵本です。
SDGsという言葉だけを見ると壮大な話に感じますが、実際には私たちの身近な生活につながっている問題もたくさんあります。
たとえば、食べ物をむやみに捨てないこと。ゴミを不法投棄しないこと。限りある資源を大切に使うこと。性別や国籍などを理由に、誰かの可能性を最初から決めつけないこと。こうして考えると、子どもでも理解できることはたくさんあります。
「男の子だからこの色」「女の子だからこの色」
と決めつける必要もありません。
男の子が赤いランドセルを選んでもいいし、女の子が黒いランドセルを選んでもいい。本人が好きなら、それでええやん。昔は「男はこう」「女はこう」という固定観念が今よりも強かったと思います。
しかし、時代が変われば価値観も変わります。これまで当たり前だと思われていたことを、
「本当にそうなの?」と考えてみる。
それもSDGsを学ぶ意味の一つなのかもしれません。ただ、SDGsについて考えていくと、世の中はそんなに単純ではないことにも気づきます。環境を守ることは大切。
でも、私たちの生活を維持するためには大量のエネルギーが必要です。便利な暮らしを続けたい。
でも、資源の無駄遣いは減らしたい。経済を発展させたい。
でも、環境への負担も減らしたい。どちらか一方だけを選べば簡単に解決する問題ばかりではありません。
いろいろな立場や事情が絡み合っているからこそ、世界中で長い時間をかけて考え続けているのでしょう。だから私は、子どもにSDGsを教えるときも、「これが絶対に正しい!」「こう考えなければならない!」と、正解を一方的に押しつける必要はないと思います。
むしろ、「どうして食べ物を捨てすぎたらいけないんだろう?」「ゴミはどこへ行くんだろう?」「どうして困っている人がいるんだろう?」「自分にできることはあるかな?」と、自分で考えるきっかけを作ることのほうが大切なのではないでしょうか。
SDGsという言葉を知らなくてもゴミをポイ捨てしない、食べ物を大切にする、誰かを理由もなく差別しないということは、人として普通に大切なことでもあります。
その「当たり前」を世界規模で考えて、未来まで続けられる社会を作ろうというのが、SDGsの基本的な考え方なのでしょう。もちろん、17の目標すべてを見て、「全部が完璧だ!」と無条件に納得する必要もないと思います。
大人でも意見が分かれる問題はあります。だからこそ、この絵本を読んで終わりではなく「これはどういう意味なんだろう?」「自分だったらどうする?」と親子で話してみるのも良さそうだと達也くんは思うわけです。
『わたしがかわる みらいもかわる SDGsはじめのいっぽ』は、SDGsの難しい言葉を暗記するための本というより、身近な生活から未来について考えるための最初の一冊。まさにタイトル通り「はじめのいっぽ」です。
達也くん的には全部覚えなくてもいい。全部をそのまま受け入れなくてもいい。まずは知って、自分なりに考えてみる。子どもにとっても大人にとっても、そこから始めればいいんじゃないでしょうかね( *´艸`)

タバコのポイ捨てとかゴミの不法投棄、ゴミの分別とか身近で考えられる事はいっぱいあるね

おもちゃをたいせつにしてますっ
達也の深読み!
この絵本を書いた原琴乃さん、ただの絵本作家さんじゃないんです。 なんと外務省の官僚(職員)さんで、実際に日本のSDGs推進にガッツリ関わっていた「本物のプロ」なんだそうです。国際会議や政府の難しい資料を作っているようなプロの人が、「どうすれば3歳の子どもにも届くか?」って一生懸命考えて優しい言葉を選んで作ったのがこの一冊。
難しい数字やノルマを押し付けるんじゃなくて、タイトル通り「はじめのいっぽ」でいいんだよ、と語りかけてくれるような温かさがあるのは、現場で本当に課題に向き合ってきた原さんだからこそ書けたメッセージなのかもしれませんね( *´艸`)



