ぼくのかぼちゃ|作品紹介
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ぼくのかぼちゃ|実際に読んだ感想とレビュー
『ぼくのかぼちゃ』は、かもがわしのさんによる心温まる絵本です。対象年齢は3歳以上が良いのではないかと思います。
野菜を育てる喜びや、物を大切にする気持ち、そして他者の立場を考える心を育んでくれる作品だと感じました。派手な展開のある物語ではありませんが、だからこそ子どもの感情を自然に引き出してくれる魅力があります。
物語の主人公は、大切にかぼちゃを育てています。毎日世話をしながら成長を見守り、「どんなふうに食べようかな」と収穫の日を楽しみにしています。
自分で育てたものには特別な愛着が生まれるものです。子どもたちにとっても、一生懸命お世話をした植物が大きく育つ姿は嬉しいものであり、主人公の気持ちに共感しやすい内容になっています。
しかし、物語の中では思いがけない出来事が起こります。大切に育てたかぼちゃがサルによって持ち去られてしまうのです。せっかく育てたかぼちゃを失ってしまう展開は、読んでいる側としても驚きますし、主人公の気持ちを思うと切ない気持ちになります。
実際の自然界でも、食べ物を求めて動物たちが人里へ下りてくることがあります。特に近年は暑さや環境の変化などの影響もあり、サルが山から出てきて農作物を食べてしまうという話を耳にすることも少なくありません。
そう考えると、この物語も単なる空想ではなく、自然の中で起こり得る出来事を子ども向けに分かりやすく描いているように感じます。
我が家で読み聞かせをした際に印象的だったのは、子どもが「悲しい!」と声に出したことでした。主人公が一生懸命育てたかぼちゃを失ってしまった場面で、素直にその気持ちを表現していたのです。
その反応を見て達也くんは、「ちゃんと相手の気持ちを考えられているんだな」と感じました。絵本は物語を楽しむだけでなく、子どもの心の成長を知るきっかけにもなるのだと改めて思いました。
また、この作品は「自分が大切にしているものを失う悲しさ」だけでなく、「努力することの価値」についても考えさせてくれます。
主人公がかぼちゃを育てる過程が丁寧に描かれているからこそ、その後の出来事がより心に響きます。だからこそ、子どもたちも主人公に感情移入しやすいのでしょう。
イラストも優しく温かみがあり、物語の雰囲気によく合っています。自然や動物たちの描写も親しみやすく、子どもたちが最後まで楽しく読み進められる作品です。
読み終わった後には、「もし自分だったらどう思うかな?」と親子で話し合うきっかけにもなります。
『ぼくのかぼちゃ』は、野菜を育てる喜びや物を大切にする気持ち、そして他者への思いやりを優しく教えてくれる絵本です。読み聞かせを通して子どもの素直な感情に触れることができるのも、この作品の魅力だと思います。優しさや共感する心を育みたいご家庭に、おすすめしたい一冊です。

カボチャをサルが持ちサル…。去る。

これを聴いてボクも立ちサル
達也の深読み!
「サルがかぼちゃを盗む」のは、実はものすごくリアル! 記事の中で「自然界の出来事を分かりやすく描いている」と言っていただきましたが、まさにその通りです。実は野生のサルは、トマトやスイカ、そして「かぼちゃ」といった糖度が高くて栄養価の高い野菜や果物を大好物としています。 しかも、サルは手先が器用で知能が高いため、人間が大切に育てて「そろそろ収穫だな」と思った絶妙なタイミングを狙って持っていくことが多い。まさに劇中の主人公と同じリアルな悔しさを、多くの農家さんも味わっているわけです。
こぐま社ならではの結末の深さ この絵本を出版している「こぐま社」といえば、『しろくまちゃんのほっとけーき』や『11ぴきのねこ』シリーズなどで有名な老舗です。 こぐま社の作品に共通しているのは、「子ども扱いしすぎず、現実のほろ苦さや、思い通りにならない結末も優しく教えてくれる」という姿勢。ただハッピーエンドで終わるのではないからこそ、読み終わったあとに「サルもお腹が空いていたのかな?」「主人公はどうすればよかったんだろう?」と、一歩進んだ「他者への想像力」を育む素晴らしい知育のきっかけになります。






