きゅうきゅうしゃのぴぽくん|作品紹介
【PR】【広告】アフィリエイト広告を利用しております。アイキャッチ画像は楽天市場を利用しております。
きゅうきゅうしゃのぴぽくん|実際に読んだ感想とレビュー
救急車にも「気持ち」があるとしたら
今回ご紹介する『きゅうきゅうしゃのぴぽくん』で、育てるブックスのレビューは100冊目になりました。
ありがとうございます!
……とはいえ、達也くんが「100冊目だから特別な絵本を選ぼう」と考えていたわけではありません。
図書館で順番に借りて読んできた結果、たまたまこの作品が100冊目になっただけです(笑)。
でも、読み終えてみると「節目の一冊」として紹介するのにぴったりの作品だったように思います。
この絵本は、達也くんの家ではすでに3回ほど図書館で借りています。
文章量は決して少なくありません。ページ数もしっかりあるので、読み聞かせる側としてはなかなか大変です。
それでも子どもは、
「ねぇ、これ読んで!」
と何度も持ってきます。
子どもは正直です。本当に好きな絵本だからこそ、何度でも読んでほしいとお願いしてくるのでしょう。
主人公は、人格を持った救急車「ぴぽくん」。町の子どもたちが付けてくれた愛称です。
サイレンを鳴らして幼稚園の前を通るたび、子どもたちは手を振って応援してくれます。
その中でも、マサシくんという男の子は、「救急車はけがや病気の人を助けるんだよ。」と友達に話し、ぴぽくんのことを誇らしそうに紹介します。その言葉が、ぴぽくんにとって何よりの励みになります。
ところが、大人たちの反応は必ずしも温かいものではありません。救急車が出動すると、
「また渋滞だ。」
「会社に遅れる。」
と迷惑そうな声が聞こえてきます。
団地では、
「うるさくて眠れない。」
「本当に迷惑。」
と文句を言われることもあります。一日に何度も出動し、病院を探して走り回り、ようやく消防署へ戻る頃には、ぴぽくんもヘトヘトです。
「どうしてこんな仕事なんだろう。」
そんな気持ちになってしまう姿には、大人のほうが考えさせられます。
そんなある日、救急要請で向かった先は、いつも応援してくれていたマサシくんの幼稚園でした。事故で大けがを負ったマサシくんを、ぴぽくんは必死に病院へ運びます。
その後も、幼稚園の前やマサシくんの家の前を通るたび、「元気になったかな」と気にかけ続けるぴぽくん。季節が移り変わっても会えない日々が続き、ぴぽくんのサイレンまで、どこか元気を失ってしまいます。
そして迎えるラストは、とても温かく、読み終えたあとに思わず笑顔になれる結末でした。詳しくはぜひ絵本で味わってほしいところです。
この絵本を読んで改めて感じたのは、救急車は「ただ走る車」ではないということです。そのサイレンの先には、助けを待っている誰かがいます。
子どもたちに緊急車両の役割や交通安全を伝えるきっかけになるだけでなく、大人にとっても「思いやり」について考えさせられる内容でした。
近年は交通事故や危険運転のニュースに触れる機会も少なくありません。だからこそ、小さな頃から交通ルールや命の大切さ、そして緊急車両への理解を育むことは、とても意味のあることだと感じます。
『きゅうきゅうしゃのぴぽくん』は、救急車を主人公にしながら、「命を守る仕事の尊さ」と「人を思いやる心」を優しく描いた名作です。文章量はやや多めですが、そのぶん物語には深みがあり、達也くんの子どもが何度も「読んで」と持ってくる理由がよく分かります。
100冊目のレビューにふさわしい、読後に温かい気持ちになれる一冊でした。親子で読めば、救急車を見る目が少し変わるかもしれません。

100冊突入ですよっ

たくさんよんでくれてるっ!
深読み!
『きゅうきゅうしゃのぴぽくん』、初版の発売が1974年(昭和49年)と、50年以上も前に生まれた歴史ある名作なんです。半世紀も前から「救急車のたらい回し」や「周囲の冷たい反応」といったリアルな社会問題を描いていた先見の明には、正直驚かされるばかり。時代が変わっても、私たちが忘れてはいけない大切なメッセージが詰まっています。






